『雑草発電』 防災にも繋がる、ゼロカーボンな農業の未来をつくりたい
環境微生物研究所株式会社

『雑草発電』 防災にも繋がる、ゼロカーボンな農業の未来をつくりたい
『雑草発電』 防災にも繋がる、ゼロカーボンな農業の未来をつくりたい
掲載日: 2026-09-23
更新日: 2026-09-24

植物残さを地域のエネルギーへ。平時は農業、災害時は地域を支える循環型エネルギーモデルを一緒につくる自治体を募集します。※令和8年度愛知県内自治体限定


募集背景

施設園芸の産地では、花きの茎葉や規格外花、トマトの摘葉・摘果といった植物性の残さが、収穫のたびに通年で発生します。その多くは産地の外へ運び出され、1トンあたり2〜5万円の処分費がかかっています。仮に地域から1,000トンが出ていれば、年間2,000〜5,000万円が「捨てるための費用」として地域外へ流出している計算になります。

このような産地では、更に、ハウスの加温のためにA重油(113円/L前後)、光合成用CO₂施用のために炭酸ガス、化学肥料を購入しており、いずれも価格が国際情勢に左右され、産地の努力では下げられません。捨てるために払い、買うためにまた払う。この二重の支出が、施設園芸の経営を圧迫しています。

そしてこの支出は、そのまま温室効果ガスの排出でもあります。自治体のゼロカーボン施策において、施設園芸で加温に用いられる燃料は、無視できない排出源である一方、代替手段が乏しく手を付けにくい分野でもあります。花き残さ・野菜残さの焼却・外部処理も同様です。つまり「残さの処分」と「化石資源の購入」を両立して解決できれば、農業経営の改善と自治体のゼロカーボン化が同時に進みます。

弊社のGEPソリューション(牛の胃由来微生物を活用した可溶化技術)は、これまでメタン発酵で難しかったセルロースの多い花き・野菜の茎葉を分解しやすくし、メタン発酵プラントでエネルギー化することを可能にします。その結果、ハウスを温める熱、光合成を促すCO₂、養液土耕にも使える液肥(消化液)を生み出すことができ、これまで捨てていたものが、そのまま燃料と肥料になって畑に還ります。

ただし、脱炭素設備の多くは補助金を前提に導入され、補助が終わると横展開も止まります。私たちが確かめたいのは、そこではありません。本プロジェクトの主目的は、補助金がなくても投資回収が成り立つ事業モデルかどうかを、実際の産地の数字で検証することです。公開されている統計と文献にもとづく試算では、残さ1,000トン/年の規模で補助なし5〜6年の回収という結果が出ています。これを机上ではなく現場で確かめ、成立するのであれば他の地域においてもそのまま使える「型」として横展開したいと考えています。

なお本設備は、平時の資源循環施設であると同時に、大規模災害による停電時には避難所等へ電力・熱を供給する非常用エネルギー拠点にもなり得ます(別途設計が必要なため、本プロジェクトでは補足的な検討項目とします)。

募集プロジェクト概要

【本プロジェクトの目的】
補助金に依存せずに成立する資源循環モデルかどうかを、産地の実データで検証すること

【検証する3つの問い】
Q1.残さは本当に集まるか
  品目別の発生量・含水率・季節変動・収集運搬コストを実測します
Q2.メリットは試算どおりか
  廃棄物処分費、加温燃料費、CO₂施用費、肥料費の実額を、参加農家の実績から確認します
Q3.補助なしで何年で回収できるか
  プラント事業者の実見積にもとづき、設備費・運転費・回収年数を確定します

【進め方(想定)】
STEP1 残さ量と性状の実測調査
  ※対象は圃場にすき込まず外部へ搬出している残さのみ(すき込み分は対象外)
STEP2 地域モデルの設計と収支試算(燃料・CO₂・液肥の利用先まで設計)
STEP3 共同利用スキームと事業体制の組成(JA部会単位、地元パートナー企業、銀行)
STEP4 事業性の判断と、他地域への横展開パッケージ化

【現時点の試算(残さ1,000t/年規模・設備費1.6億円想定)】
■花き型(輪ギク20戸・12ha) 熱178MWh/年(A重油16,400L相当)、CO₂施用42t/年、
 消化液2,000t/年、年間コスト削減 約4,000万円、投資回収 約4.8〜5.9年(補助なし)
■野菜型(施設トマト50戸・20ha) 熱255MWh/年(A重油23,500L相当)、CO₂施用59t/年、
 消化液1,900t/年、年間コスト削減 約4,200万円、投資回収 約4.7〜5.6年(補助なし)
※愛知県「農業の動き2026」、東海農政局、農研機構ほかの公表資料と文献にもとづく試算値です。

【自治体のゼロカーボン施策で使える成果指標(KPI)】
・資源化した植物残さの量(t/年) ・化石燃料の代替量(A重油L/年)
・CO₂削減量(1基あたり44〜64t-CO₂/年、県内10%回収なら約1,090t-CO₂/年)
・液肥として地域内で利用した消化液の量(t/年)
いずれも計測可能な形で記録し、地方公共団体実行計画等への反映を想定しています。

【弊社がご提供するもの】
・GEP技術および、植物性残さのメタン発酵に関する知見
・地域データにもとづく残さ量・エネルギー量・CO₂削減量・収支の試算(無償)
・実証の設計と、プラント事業者・研究機関とのコーディネート

自治体の皆様にお願いしたいこと

【データのご提供・ご紹介】
・生産者団体(JAの部会等)や生産者の皆様との橋渡し
・産地の基礎データの共有(施設面積、主要品目、残さの処理方法・処理量・処理費)
・域内の農業分野の温室効果ガス排出に関する既存データ

【検討の場づくり】
・ゼロカーボン/環境部局と農政部局との合同での検討の場
・プラント候補地、または既存の廃棄物処理・エネルギー関連施設に関する情報提供
・国・県の補助制度に関する情報提供(本モデルは補助なしでの成立を検証しますが、
 導入を早める手段としての活用可能性は併せて確認したいと考えています)
・(補足)災害時の非常用電源としての活用可能性について、防災部局との情報共有

残さが外部事業者にお金を支払うことで処理されていて、加温を行うハウスが集まっている地域であれば、どこでも候補として考えられます。

●ソーシャルXアクセラレーション for AICHI 最終審査会動画

企業情報

企業名:環境微生物研究所株式会社
代表者名:馬場保徳
公式サイト:https://emi-methane.com/
所在地・連絡先:石川県野々市市末松1-308石川県立大学内・ybaba@ishikawa-pu.ac.jp

事業内容:牛の胃(ルーメン)由来微生物を活用した可溶化技術(GEPソリューション)により、
植物性廃棄物をエネルギー(ガス・電気)、液肥へ転換する技術の開発・実装

【補足】
・本提案は、愛知県の花き(産出額全国1位)および野菜(同全国5位)の施設園芸産地を
 主な想定フィールドとしていますが、他地域でも同じ考え方で設計できます。

実施スケジュール(予定)

2026年9月24日 募集開始
2026年10月21日 募集締切
2026年10月下旬 採択自治体決定
2026年11月以降 プロジェクト開始

応募条件

提出先:gyaku-propo@socialx.inc

その他留意事項

ご提出いただいた情報は、採択の検討及び、今後のサービス開発・提供などを目的として、環境微生物研究所株式会社および株式会社ソーシャル・エックスの各関係者の間で共有させていただきます。

締め切り後、企画内容に関して環境微生物研究所株式会社から個別に問い合わせさせていただく可能性がございます。

応募をご検討いただける場合は、以下記載の照会先にメールにてご連絡ください。
エントリーシートの雛形をお送りします。

質問やご相談は随時受け付けておりますのでお気軽にご連絡ください。

照会先:gyaku-propo@socialx.inc

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