国内初、休眠預金を活用したインパクト投資ファンドを設立!官民共創でインパクトスタートアップを支援、LP出資にはJANPIAや北國銀行等が参画

国内初、休眠預金を活用したインパクト投資ファンドを設立!官民共創でインパクトスタートアップを支援、LP出資にはJANPIAや北國銀行等が参画

掲載日: 2025-03-27

全国の地域金融機関と連携し、インパクトスタートアップへの投資と官民共創人材による伴走支援を行い、社会課題解決を加速


株式会社ソーシャル・エックス(東京都渋谷区、以下、当社)は、株式会社北國フィナンシャルホールディングス(石川県金沢市、以下、北國FHD)の投資子会社である株式会社QRインベストメント(石川県金沢市、以下、QRインベストメント)とともに、共同GPとして、官民共創型インパクトファンド「ソーシャルXインパクトファンド」を設立いたしました(https://fund.socialx.inc/)。官民共創の視点から、インパクトスタートアップへの出資・伴走支援を実施していきます。アンカーLPとして、休眠預金等活用制度の指定活用団体である一般財団法人日本民間公益活動連携機構(東京都千代田区、以下、JANPIA)、株式会社北國銀行(石川県金沢市、以下、北國銀行)、一般社団法人みとよAI社会推進機構(香川県三豊市)からの出資を受け、2025年12月末を期限として10億円でファイナルクローズを目指します。

 

ファンド設立の背景

 当社では、2021年の「逆プロポ(※1)」のリリースを皮切りに、「コンシェルジュ」「ソーシャルXアクセラレーション」と社会課題解決を目指す企業と行政とのオープンイノベーション(官民共創)を支援する各種サービスをローンチしてきました。官民共創の推進に当たっては「場(実証フィールド)」「意思決定(官民のフラットな関係)」「お金(実証費用)」の3つのデザインが必要ですが、これまでの当社の取り組みでは「お金」のデザインに弱さを感じており、政府や行政の資金を使わず、民間で完結する資金の仕組みを模索しておりました。官民共創によるインパクトスタートアップへの金銭的支援は、世界的に見ても、政府や行政など公的機関によるものが主となっている中、この度立ち上げる「ソーシャルXインパクトファンド」は、民間による金銭的支援へのシフトに挑戦する新たな取り組みです。「ソーシャルXインパクトファンド」は2023年の休眠預金等活用法改正に基づく出資事業の初採択事業(休眠預金等を活用した出資)でもあり、政府や経済界からの注目と期待も非常に大きいと感じております。

 創業以来、インパクトとリターンの両立を支援するための各種サービスを提供してきた当社は、インパクトスタートアップの具体的な成長機会を提供できるのが大きな特徴です。今回のファンド組成を通じて、当社が投資サイドに立つことができるようになったことで、インパクトとリターンが両立する社会の実現を加速して参ります。

ファンドの全体像

「ソーシャルXインパクトファンド」の特徴

・官民共創による伴走支援(逆プロポによる実証実験の組成等)

 通常のVCによる伴走支援では、共感が形成されにくく、十分にステークホルダーを巻き込んだ支援を行うことは困難です。官民共創オープンイノベーションの仕組みである「逆プロポ」により社会課題解決型スタートアップが自治体と共創した実証実験を組成することで共感が得られやすくなり、より多くのステークホルダーを巻き込んだ形で事業推進を図る事が可能となり、社会的インパクトの創出と事業成長を最大化します。

・投資及び伴走支援を通したインパクト測定・管理(IMM)の実践

 投資検討段階から投資実行、投資後の伴走支援の各プロセスにおいて、インパクト測定・管理(IMM)に誠実に取り組みます。また、自治体との共創による実証実験に当たっては、IMMに取り組む中で作成するロジックモデルやインパクトレポートを活用し、事業の社会的インパクトを説明し合意形成を図ることで、更なる事業成長・インパクト創出に繋げていきます。

ディールチームの強み

・当社が有する「官民共創/社会課題解決型スタートアップ支援の豊富な知見・取組実績、自治体ネットワーク」

・QRインベストメントが有する「ファンド運営の豊富な知見、投資実績」

今後の展望

 本ファンドは今年12月のファイナルクローズまでに、地方銀行をはじめ追加のLP出資者を募って参ります。官民共創による伴走支援及びインパクト測定・管理(IMM)の実践に取り組むことを通して、『行政と企業が互いの強みを生かし合い、地域課題/社会課題を解決していることが当たり前になっている社会(官民共創による社会課題解決型スタートアップ支援エコシステムの形成)』の実現を目指していきます。

 また今回のファンドの組成は、当社が描く共創経済の確立に向けたお金のデザインの1つの手法に過ぎず、インパクトとリターンが両立する社会におけるお金のデザインのあり方についてはファンド以外の方法についても、引き続き模索して参ります。

LP出資者のコメント

日本民間公益活動連携機構(JANPIA)出資事業部 部長 小崎 亜依子 氏

 休眠預金等活用法に基づく「出資事業」を行うファンドとして、初めて採択をさせていただきました。本事業の出資先となるスタートアップが自治体と共創することにより、行政施策の狭間にある自治体だけでは解決が難しい社会課題を解決に繋げるとともに、伴走支援を通じて事業の成長を図っていくという仕組みが、これまでにない新しい価値を生み出す可能性があると評価されました。皆様と連携し、出資を通じた社会課題解決のための仕組みを築いていけることを期待しております。

 

一般社団法人みとよAI社会推進機構
会長 山下 昭史 氏(三豊市長)

 地方都市は人口減少に伴う過疎化、担い手不足等による地域課題、社会課題に直面しておりますが、デジタル技術はこういった地方の課題を解決するための鍵と期待されています。2019年に誕生した一般社団法人みとよAI社会推進機構(MAiZM)では、AI・ディープラーニング技術を活用できる地域人材の育成及び事業創出を支援しており、これまでに香川高等専門学校生による3社の学生ベンチャー企業が誕生しています。ソーシャルXインパクトファンドにより社会解決型スタートアップ企業の資金面を支援することで、地域課題や社会課題の解決が進展し、豊かな暮らし、豊かな社会が実現することを期待しています。

 共同GPの2社のコメント

株式会社QRインベストメント 代表取締役 浜野 文雄 氏

 弊社は石川県の北國銀行グループの投資専門子会社として2021年6月に設立されました。この度、JANPIA、ソーシャル・エックスの皆さまと共に、休眠預金を活用したインパクト投資ファンドの設立により、社会課題解決に挑む企業を支援する取り組みをスタートさせることができ、大変嬉しく思います。地域金融機関として、地域と共に歩んできた私たちにとって、地域社会に根差した社会課題を解決することは大きな使命です。これからも、地域社会のために創造的な価値を提供し続けると共に、事業性と社会性の両立に挑戦する企業を支援することで、新たな社会貢献の形を示していく所存です。

 

当社 代表取締役 伊藤 大貴

 社会課題解決とビジネスが両立する社会を実現するため、これまでソーシャル・エックスはインパクトスタートアップの成長支援、人材育成に取り組んできました。今回、ファイナンス支援の機能も持つことができ、会社として目指す共創経済の確立に必要な支援メニューがひと通り、揃ったことになります。インパクトとリターンの両立は世界的にも挑戦が始まったばかりの領域ですが、社会課題を解決するスタートアップが世界へ飛び出していけるように、ファンドとしてその一助を担えることを嬉しく思います。

スケジュール

2025年2月:ファンド組成・ファーストクローズ

2025年12月:ファイナルクローズ

ファンドの概要

名称:ソーシャルXインパクト投資事業有限責任組合

投資テーマ:自治体だけでは解決が難しい社会課題(官民共創によるアプローチで解決できる社会課題)

投資分野:子ども・子育て、教育、健康・医療、福祉、防災、エネルギー、農林水産業・観光・交通・コミュニティなど幅広い分野を想定

ファンド運用規模:10億円(目標)

ファンド運用期間:12年(延長最大3年)

出資予定額:500~5000万円

出資対象:シード~アーリー

ファンドHP:https://fund.socialx.inc/

 

※1 逆プロポについて

 「逆プロポ」は、企業が「関心のある社会課題」を提示し、自治体がその課題に対する「アイデア」を提案する、従来の公募プロポーザルや入札のベクトルを逆転させた画期的な仕組みです。社会課題への深い洞察を有する自治体と課題解決の仕組み化を強みとする企業をテンポよくマッチングし、自治体と企業が受発注の関係を超えて官民共創を進めることが可能となります。(2021年度グッドデザイン賞受賞) URL:https://gyaku-propo.com/

会社概要

社名:株式会社ソーシャル・エックス

住所:東京都渋谷区渋谷2-21-1渋谷ヒカリエ32F
「官民共創に最高の体験を。」を掲げ、官民共創新規事業開発プラットフォーム「逆プロポ」各サービスや、官民共創型「ソーシャルXアクセラレーション」の企画運営、および、社会課題解決型の新規事業開発を支援しています。

 

【本件問い合わせ先】

プロジェクト担当: マネージャー 山野広貴

広報担当:Director 志賀久美子

メール:info@socialx.inc

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